はじめに
子供:「ただいま~」
親:「おかえり!」
親:「うがい手洗いしたの?」
親:「ちゃんと薬用石鹸、うがい薬使った?」
なんの変哲もない会話に聞こえますよね。
ここでポイントなのが、「薬用石鹸」、「うがい薬」です。
人の皮膚には約10種類程度の細菌、皮膚常在菌が常駐しています。
その中でも表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌、
アクネ菌は皆さまもご存知のことかと思います。
この3つの菌の主な働きとしては、肌のpHを弱酸性に整え、
潤いを保ち、病原菌から肌をバリアするこです。
ここでひとつの疑問が生じます。
薬用石鹸は、これらの肌をプロテクトする皮膚常在菌を避けて、
悪い菌だけを選び除菌できるのかということです。
答えはNoで、出来ないのです。
当然のこと、
これらの薬用石鹸で手を洗いすぎてしまえば、
皮膚を守るはずの良い常在菌まで死滅してしまい、
手は丸裸。
そこからバランスの崩れた動物生態系のように、負のスパイラルが始まるのです。
これは皮膚だけに限った単純な話ではありません。
体内における免疫システムの低下はなぜ起こる?
体内では免疫システムの低下が進んでいるのです。
これらの理由は過度の除菌、清潔信仰だけが原因ではありません。
工業の発達による大気汚染、食品添加物、生産過程で使用する農薬などなど。
さて、アレルギーといって、即座に思い浮かべるものは何でしょうか?
おそらくほとんどの人が「花粉症」と答えるのではないでしょうか。
花粉症
その花粉症、歴史を辿ってみると1970年代頃から爆発的に増えているのです。
これは何を意味するのでしょうか。
スギの植林が進んだからでしょうか。
否、これは違います。
むしろその逆で、建築に使用する建材は廉価な輸入品に頼るようになり、
1980年頃を境に日本の林業は衰退しています。
ここからは私個人の見解になりますが、
仮にスギ、ヒノキの本数が大幅に増えていないのにも関わらず、
花粉症が増えたということになると、その原因は自然界ではなく、
私達人間の免疫システム低下が原因と考えるのが普通だと思うのです。
もしくは、過剰な除菌によって攻撃対象であった細菌類が減り、免疫細胞が新たに攻撃対象を作ったとも考えられるでしょう。
皆さまはどのように考えますか?
さて、ここでひとつ面白い話をさせていただきます。
O-157
O-157は、病原性大腸菌の一種で毒性が非常に強く、食中毒を発生させています。
もちろん皆さまもご存知のことと思います。
しかしながら、興味深いのが、
このO-157が先進国と言われる国の間でしか発生していないことです。
O-157は東南アジアの食堂や屋台ではなく、アルコールや塩素で徹底的に除菌された場所で猛威を振るっているという事実なのです。
これはどういうことなのでしょう。
どうやらこのO-157、非常に強い毒性を持ってはいるものの、生存能力がとても低く、他の雑菌が存在する場所では生存競争に勝つことが出来ず、存在できないのです。
そしてO-157の発症の原因と考えられたのが、無菌室で育てられたカイワレ大根なのです。
つまりO-157が生存できる環境を人間が与えてしまったということです。
もちろんそこにしっかりとしたエビデンスが存在するわけではありません。
しかしながら私自身は腑に落ちたというか、納得出来てしまったのです。
最後に
この記事を通して言いたいことは、
行き過ぎた除菌は私達の免疫システムを低下させるだけで、何のメリットもないのではということです。
自分自身で自己防衛システムを低下させて、薬を服用していたら、
本末転倒なのではないでしょうか。
自分の健康を管理できるのは、あなた自身しかいないのです。
今一度、除菌について考えてみませんか?
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